ホーム > 症例ブログ > 根管治療 > 根管治療から見る歯科治療あれこれ

根管治療から見る歯科治療あれこれ

2015年07月03日

カテゴリ:根管治療

自分が掛かっている歯医者さんはどの位置?

先日ある講演の中で日本の歯医者の現状を聞く機会がありました。

歯科医師の分布

その先生が言うには、歯科医師のトップ5%はいわゆる“ゴッドハンド”と呼ばれる専門的ないしはトータルにおいて素晴らしい技術と知識を持ち合わせている突き抜けた存在だそうです。

その反面、下位15%は気力も技術も知識もない名ばかりの歯科医師だそうです。

そして、ほとんどの歯科医師は中間の80%に含まれ、その方の努力しだいで80%のトップレベルにもなれるし、努力をしなければ底辺近くでくすぶっているとのこと。

いろいろなことを犠牲にしながらも患者さんの病気を治すための努力を続けるか、そこには見切りをつけ違う観点で歯科医院経営をするのか、はたまたタービンやメスの変わりにゴルフクラブや高級外車のハンドルを握るかはその先生次第だと仰っていました。

まさにその通りだと思いました。凡人である自分は、ただ愚直に練習&勉強を繰り返すのみです。ゴルフはしませんし、高級外車にはあまり興味がありませんし、酒もタバコも女もやらない。人生何が楽しいのか!って言われたこともありますが、患者さんのために治療が上手くなるのが嬉しい!楽しい!って思うのはおかしいでしょうか?

なんてことを講演を聞きながら考えていました。

 

ただやみ雲に努力をしても・・・

歯科治療は、実は患者さんが思っている以上に多岐に亘っています。

治療の進行表

上に示した図は、治療おけるステップで右に行くにつれ治療が複雑化し難易度も比較的高くなってきます(しかし、歯周病や歯並びなどについては割愛していますのでこれが全てではありません)。

これを見ると一つの分岐点がわかります。つまり、抜歯をするかしないか・・・。

なので、我々の努力や勉強が向かう方向もここが実は分かれ目になります。つまり、抜歯をしないようにするための治療にエネルギーを注ぐか、それとも抜歯後に快適に過ごしてもらうための治療にエネルギーを注ぐか。どちらも間違いではないと思います。私自身は、歯を残すことにこだわっていますので、根管治療やダイレクトボンディングに力を注ぐ前者になりますが、それでも残せない時は、後者を追及している先生にバトンタッチすることもあります。オールマイティーに何でも出来れば一番良いのかもしれませんが、一つの道の追求もままならないことを考えると、多くの道となるとどれもが中途半端になることは目に見えていますので、自分の範疇外の分野の場合は、志を同じにするその道のプロフェッショナルにバトンタッチすることは、私は良いことだと思っています。

そして、全ての治療の後には、振り出しに戻ってやはり『予防処置』になるわけです。

治療と予防は両輪です。どちらかだけでは決して良い結果は導けないと思います。

これをクリニック選択の参考にしていただければ幸いです。

 

歯を残す治療にこだわるから出来ること

歯を残す治療の代表格といえばやはり『根管治療』になると思います。抜歯とあきらめないで根管治療をがんばった結果、現在経過良好で先日定期検診にお越しいただいた方の症例をご紹介させていただきます。

佐藤_英樹_1+

初診時:他院で半年ほど根管治療を行っていたが、いっこうに良くならないと来院されました。根の病気と分岐部(歯と歯の股際)に問題がありました(詳細は割愛させていただきます)。

えんや~こら~とがんばって、何とか根管治療終了までこぎつけました。

佐藤_英樹_2+

その後、仮歯で経過をみながら最終のかぶせ物へと移行しました。

そして、今回4年経過となりました。

佐藤_英樹_3+

この4年間症状は全くなく、快適に過ごせているそうです。

レントゲン写真的にも回復傾向が見られています。まだまだ中期の経過ですので、予断は許しませんが、このように良い結果に導けると歯を残す治療をあきらめなくてよかったと思うことができます。

 

歯科医師の努力は様々です。凄くがんばっていても患者さんが求めるものと違うこともあります。なので、皆さん方もしっかりアンテナを張って、ご自身が求めていることと合致するクリニックを選ぶ必要があります。それが、皆さんが幸せになる近道のように思います。

長々いろいろ書きましたが、お付き合いいただきまして誠にありがとうございます。

今月もただひたすらに患者さんが笑顔になって帰られるように治療にあたらせていただきます。今月もどうぞよろしくお願い致します。