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マイクロスコープを用いた根管治療取り組んで13年になりますが、裸眼やルーペと圧倒的に違うのは、やはり「しっかり見える!」という事です。見えることで、それまでであれば陰に隠れて見つけることが出来なかった神経管を確実に見つけることが出来るようになりましたし、また見えることで確実なハンドリングで治療をすることも出来るようになりました。それが、治療成績に如実に表れているのではないかと思います。
よく、「根管治療は一生懸命やっても治らなくて、それなりの時のほうが症状も出なくて治っているような気がする」という先生がいますが、これは根管内がよく見えていないから状況が分からないという事だと思います。
すなわち、
「見えていないから治すための手立てを行えていない」
のだと思います。
そのことが分かる1例を上げますと・・・。
むし歯の進行により神経が壊死した歯の根管治療です。
根管治療のために歯を削っていくと神経管の領域に到達します。
この時点で比較的大きな(太い)神経管(●)3本は見つけることが出来るのですが、マイクロスコープでよ~く見ると、実は矢印(→)のところがまだ削り足りないのが分かります。慎重に削っていくと、陰に隠れていた4本目が見つかります。
最初の写真の時点で治療を完了するのと最後の写真の時点で治療を完了させるのではこれだけ大きな差があります。
必要な物を見つけることが出来ないというのが一番ですが、その他の根管の治療のし易さも大きく変わってきます。
治療の結果はこのような感じに。
→
もちろん、技術も大切ですので、見える=成功ではないのですが、見えないよりは成功率は格段に上がると思います。ですので、私自身はマイクロスコープを使用しない根管治療は考えられません。
日々の診療の中で行わない日はない「根管治療」の成績を上げるためにも、マイクロスコープを用いた拡大治療を今後も追求していきたいと思います。
このような治療にご興味のある方、根管治療、根の病気で悩まれている方はご相談いただければ幸いです。では、今後ともよろしくお願い致します。
院長 佐藤
たかデンタルクリニックホームページ:https://www.taka-dc.com/