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こんばんは、またまた久しぶりの更新になってしまいました(汗)
今回は、どうしても歯の保存が叶わなかった時の治療法についてこんな方法も可能な時がありますよというお話です。全てに適応になる訳ではないので、もしもの時は、先ずはご相談を!
今回の患者さんは、当クリニックに来院する前に他院にて根管治療を開始された患者さんです。
症状は無かったようですが、むし歯が深い・根の病気が出来ていると言われ、かぶせ物を外して根管治療になったそうです。治療開始から2回目で、むし歯が深いので保存不可能と診断され、当クリニックに転院してきました。
それが、こちらの状態
仮蓋を外してみると確かに大きな穴が開いており、その他の条件からも私の診断も抜歯でした。
抜歯の後は、インプラントかブリッジの治療になることをお話しましたが、患者さんは、数日前まで機能していた歯が抜歯と言われショックを受けていたのはもちろんのこと、それ以外の治療方法はないかと相談を受けました。
もちろん、若い方なので入れ歯は嫌だと・・・・。
思案しながらお口全体を診査したところ可能性のある治療法が思い浮かびました。
右下にある咬んでいない(咬みあわせとなる歯が無いので)親知らずが使えるかもと・・・・。
そう、これを歯の「移植」と言います。
保存不可能となった歯を抜歯した後、その部位に親知らずを植え替えるという方法です。これは、決して奇をてらった方法ではなく、昔からある確立された方法です。言わば「天然のインプラント」というわけです。
患者さんにメリット・デメリット、治療後に起こり得ることなど詳細を説明させていただいて、この治療を行うことにしました。
当日・・・
保存不可能となった歯を抜歯し、その後親知らずも慎重に抜歯し移植部位へ合わせてみました。いろいろな方向を試して、結果90度方向を回転させて移植を行い、固定を行いました。
一定期間の固定の後、今度はその歯の根管治療を行いました。通常の歯ではありませんし、方向も90度回転しているので、ちょっと難儀でしたが無事に行うことが出来ました。
その後は、時期が来て固定を外し、咬む力を加えても動かないか、痛みは出ないか、しっかり定着しているかと確認をして最終的なかぶせ物を行いました。
1年後はこんな感じ
そして、3年後
あっ、ホワイトニングも行って、セラミック治療となりました。
3年経過の現在、大きな問題も無く、しっかり咬めているそうです。
抜歯後の欠損部位への治療は、インプラントやブリッジが一般的ですが、条件が揃えばこのような「移植」も可能となります。
このような状況にならないのが一番ですが、もしもの場合は、一度ご相談いただければ幸いです。
今後も皆様が大切な歯を可能な限り失わないように全力で治療に当たらせていただきます。
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