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今年もすでに根の病気との戦いは始まっています。
神経を極力取らないように行う保存的治療や、神経を取った後可能限り再発させないように行う根管治療のイロハが普及していない現代においては、今年も多くの戦いが予想されます。
そんな中スタートした今年ですが、今年の一番最初の患者さんの症例を今回はご紹介。
こちらの患者さんは、かぶせ物の下にむし歯ができ、うずいて鈍痛が出てきたとのことだったので、詳しい診査の後治療を行うことにしました。
隣の親知らずにも大きなむし歯が出来ており、こちらは総合的にみて抜歯と判断し、事前に抜歯行いました。
冠を外してみると、
予想通りむし歯が進行。土台の金属も外してみると、
中で、細菌感染が予想通り進行していました。ただし、それらを除去しても歯の保存は可能と判断し、治療を進めていきました。
でも、根管の中は真っ黒・・・。地道にキレイにしていくしかありません。さらに、前医では見つけられていなかった根管もありましたので、しっかりとキレイにしていきます。
上との違い分かりますか?
初回はここまでで終了。
ちなみに、この歯にはもうひとつ問題点が・・・・。
それは・・・・
ちょっと前に戻って
この根っこの矢印の部分に、前医での治療の時に折れてしまったと思われる治療器具が・・・。私もまれに折ることはあるので、折れるのはしょうがないのですが、やはり周りに細菌感染があるとなると取らないわけにはいきません。
そこで、
いつもの除去を試みます。
うぉ~りゃ~と特殊な器具を使って6分。何とか除去できました。結構食い込んでいましたが、しっかり手順をふめばこの通り。
秒殺とまではいきませんが、比較的時間はかからなかったのではないかと思います。長さは2.4mm。これがちょいと悪さをしていました。
そして、本日(2回目)。
術前の鈍痛はなくなり、快適だったとのこと。残りの根の詰め物の感染も除去して、徹底的に洗浄して本日は終了としました。
次回、問題なければ最終的な詰め物をして根の治療は完了となります。
1回90分の治療時間をいただき、地道にでも確実に今年も根管治療を行っていきたいと思います。
では、今年もどうぞよろしくお願い致します。