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みなさんこんにちは!
マイクロスコープを用いた歯の根の治療(根管治療)を行う、たかデンタルクリニックです。
お口の調子はいかがでしょうか?
「特に気になるところはないよ!」「健康だと思う!」という方もいれば、
「痛いよー」「腫れているよー」「なんかはっきりしないけど調子が悪い気がする😫」という方もいらっしゃるかと思います。
症状がある方は歯科医院で診てもらうことで問題の有無をはっきりさせることができますが、
症状がなくかつ定期検診やメンテナンスを受けていない方は「大丈夫なはず」と自己暗示でやり過ごしているかもしれません 😅
症状がなければ大丈夫・・・と言いたいところですが、実はそうとは限らないのが「歯」や「歯肉」なのです。
実際の症例:症状がない歯に隠された問題
そこで、実際の症例を見てみましょう。
こちらの患者さんは、他の部位の症状を訴えて来院されました。
その部位は無事に治療を終えられましたが、今回を機にお口全体を診てほしいということで、診査を行ったところ、1本の歯に気になるところが見つかりました。
レントゲン写真を見ると一番左の歯はベストな状態ではありませんが、許容範囲かなと言えなくもない状態です。歯切れが悪いのは、良いか悪いかで言えば明らかに悪い部分があるのですが、患者さんの「症状はない」という言葉を頼りにするなら一般的には経過観察という手もなくもないという状態です。
しかし、こちらの患者さんは「悪いところがあるならしっかり治したい!」とおっしゃっていただいたので、状況をしっかり説明したうえで治療介入となりました。
まずは、この歯には銀歯が被せてありましたので、被せ物である銀歯を外しました。
銀歯を外すと、中には大きな虫歯がありました。
さらに、土台となっている金属を外して確認すると・・・
なんと、土台の内部にまで虫歯が進行していました😢
実はココのところが、レントゲン写真やお口の中で被せ物と歯との境目の状況を見て怪しいと思っていたところです。やはり中を開けてみて良かったなと。
手遅れになる前に治療を開始できて本当によかったことを、患者様にもお伝えしました。
まずは、虫歯に侵された部分と、その周辺の感染部位を丁寧に取り除きました。
これだけでも、かなりキレイになったことがお分かりいただけるかと思います。
その後は、ラバーダム防湿(今回は割愛しますが、根の治療に必須のゴムのシート)をして、隔壁を作ります。
むし歯を除去すると歯の壁の一部ないしは全部が無くなるので、樹脂の材料を使って歯の壁を作り補強をします。
そして、今回の治療におけるもう一つの問題点、「破折ファイル」を除去しました。
実は、こちらの方は、この患者様は以前の動画でもご紹介した、破折ファイル除去を行った患者様だったのです。
(ぜひ、前回の動画もご覧ください。)
このように、
根の病気の原因は破折したファイルだけにあるわけでも、被せ物の中の虫歯だけにあるわけでもありません。
様々な要因が複雑に絡み合っているため、総合的な診断と治療が非常に重要になってくるのです。
すべての問題をクリアして、最終的な詰め物をして細菌の再感染を防ぐ環境をつくることで、治療は完了となります。
←根の治療終了時のレントゲン写真
←根の治療終了から2か月後のレントゲン写真
新しい土台と仮歯が入り、かぶせ物の型取りの準備が出来たところです。ここまで来れば細菌の再感染の心配はないかなと。
さて、今回のタイトルにもあるように「症状がなくても歯の中には問題がいっぱい!」という事実をごお分かりいただけたでしょうか?
今回のケースが特殊なわけではなく、誰にでも起こり得ることだと思います。
少しでも異変や違和感を感じたら、当院でも、かかりつけの歯科医院でも構いませんので、お気軽にご相談ください。
たかデンタルクリニックは、「歯を残すことを専門」としているクリニックです。多くの皆様の歯を救うことを生業としています。「ご自身の歯で咬めること=幸せ」であることは間違いありません。その幸せになるためのお手伝いが出来ればと思っております。そして、一人でも多くの方が幸せになることを願っています。
【今回の治療の費用】
・根管治療:15万円
・隔壁:1万円
・破折ファイル除去:2万円
※税別になります。
たかデンタルクリニック
院長 佐藤 貴彦